クロノファン2022

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1.5 パラドックス

「わたし…。このまま死ぬのかな…」
青黒世界、暗い世界が視界に広がる。どうせ死ぬなら明るい世界が良かった。
いずれにせよ
「パパ、悲しむだろな…」

クロノ、手を伸ばして助けてくれようとしてたな…
クロノだけが…

ドラマみたいな最後だった。

とはいえ、
事故の最初の犠牲者。ある意味、私が身を張って危険を証明したということ。他に犠牲者になる筈だった誰かを助けたと思えば気が楽だよね… 


う、な、なにこれ?
アタマの中に何か入ってくる。


謎の機械声『マールディア王女、ワープ実験の事故にて過去に飛ばされる。歴史改変リスク度80%。リスク低減プロトコルを強制的に実行します』

謎の声『ゲートを超えた直後、貴方は3体の魔族に襲われます。現時点での戦闘能力に問題があり生存確率は凡そ20%。必要な装備品と戦闘スキルを与えます。』

謎の声はマールの脳内に直接響いていた。
マールの記憶に知らない知識が組み込まれる。  

「め、メニュー画面って、何??」

謎の声に植え付けられた知識に『メニュー画面、ステータス』の項目がある。
マールがそれらの項目に意識を向けると視界に画面が現れた。

マール レベル1
HP70 
MP8
力2
素早さ8
回避8
命中8
魔力8
体力8
魔法防御6

装備品 ボウガン

ボウガンなんて使ったことは無い。けれどボウガンが扱える気がしたマール。画面の見方もなぜか知ってる気がした。

謎の声『ゲートを抜けた直後。記憶消去プロトコルにより、私に関する記憶は消滅します。運命の書に私が記録される事もありません』

※運命の書=セーブポイントクロノクロス世界線では運命の書はエルニド諸島の全住民の記憶を収集し、クロノポリスに転送している。

※この物語はクロトリガーの世界線にあるセーブポイントの運命書についてもクロノポリスに記憶を送信しているという設定である。

マールはクロノポリスの関与にて、この先ラヴォスを討伐するシナリオに誘導されていく。
それがどういう意味を成すのか、マールは残念ながら記憶を消されるので知る事はできない。 

またマールはゲートから抜ける際に一匹のコウモリが横切った。
コウモリは現代の世界からマールとともに過去にタイムスリップしてきた。

このコウモリは魔族であり、魔族達が歩む歴史を全て知っている。歴史改変するリスクはとても高いだろう。
だが謎の声はこのコウモリについては無視をした。
このコウモリはラヴォス討伐の弊害になる存在ではない。それどころか、味方にすらなる存在だからだ。
クロノやマールを陰ながらサポートし、ラヴォス討伐までを人知れず支える存在…

なぜ、こんな事になるのか。
原作クロノの世界において、ラヴォスを倒したという世界線は一つのみで良いのではないのか?

それは一理ある。だが、クロノ達は時を超え、何度も1999年の先を行き来した。
その都度、クロノ達は現代から不在し、1000年以上、不在した、ことになる。10回未来に行けば10回分のクロノが不在した1000年が作られる事になる。原始時代や古代に行き、何かすれば遥か未来には大きな影響を与える。ガルディア歴1000年の文明は大きく変わるかもしれないし、生まれてくるクロノの性格も大きく代わるかもしれない。

クロノ達がタイムマシンで千年祭初日に戻ると、ルッカは転送装置をすら開発していない世界もありえる可能性もあり、ラヴォスを討伐しに行かない可能性もある。

ガルディア歴史1000年には性格の異なるクロノが存在していて、タイムマシンで戻ってきたクロノはその時代に居場所は無くなっているかもしれない。

時を越えた数だけ、世界線が生まれる。
膨張して増えつづける世界線は、それ自体には問題はない。

問題はクロノクロスの様な世界線の存在。。時をコントロールする装置『ラヴォスの片鱗の凍てついた炎』の存在である。システムの不具合で時空嵐が発生し、恐竜人が繁栄した世界線と恐竜人が滅んだ世界線が融合し、人類と恐竜人との間で戦争が起きてしまった。

そしてラヴォス的存在。時を喰らう者のせいで、時間は小さくなっている。増えつづける世界線は、いずれ小さくなる時間の中に押しこまれ、一つになろうとする。
無数の世界線が重なりあい、世界は崩壊する。

マールの脳内に入り込んだ謎の声は、それを阻止しようとしている。


クロノポリスに抗う者は、無数に生まれる世界線が重な合っても調和を保とうとする。




あとがき

ノリで書いたので先の話とか何もできてない。【クロノポリスに抗う者】って何?意味分からん。そもそもクロノポリスが分からない。