クロノファン2022

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アレンジにアレンジを重ねてアレンジを重ねまくったシナリオ。クロノトリガー

カエルは魔界との国境付近の砂漠近くで兵士達の陣頭指揮をとっていた。

ここ数ヶ月、近隣諸国で魔族との戦争が頻発していた。戦況は人間界が有利であったもののの、ガルディアでも今日明日にでも開戦の兆があるとし、防衛網の強化をしていた。同盟国であったイギリスは表向きは権勢を維持している様だが、一部には陥落したとの噂も広まっていた。人に擬態する魔族らにより王家は乗っ取られた可能性があるとの報告がなされていて、そんな折、カエルの元にリーネが行方位不明になったとの連絡が馬兵から届いた。人に擬態する魔族の件もある。人間同士(リーネと知り合い)しか判らない合言葉を決めているとはいえ、無理矢理聞き出す事も可能である。リーネがもし魔族に誘拐され、魔族がリーネの姿をして王宮に戻るのであれは、イギリスの二の舞いになるかもしれない。緊急事態でありカエルは時速200kmにて2時間かけてガルディアへと戻った。(広島から長崎くらいの距離)

『なに!? 一度見つかったがまた行方不明になっただと??!』 


王都の兵営にて奇妙な報告を受けたカエル。報告内容は、兵士の一人が王妃とおぼしき女性をトルース山にて発見するも、その女性は人違いであるとの供述をした。身なりからして異国の服装をしていて、当初は単なる人違いとも思われたが、その女性に近付いてきた同じく異国風の男が王家のペンダントを所持していた為、その男が誘拐犯で王妃は脅されていて助けを求められない可能性を考慮しつつ、兵士は剣を抜き警戒体制になるも、王妃から一瞬目を離した隙に王妃は消えていたという。男は捕まる事を恐れ、逃亡を図った。

王宮は、王妃の捜索を再開すると共に逃げた男の行方も追いかけている最中だという。

報告を受けたカエルは兵営から飛び出し、民家の屋根にジャンプし、屋根から屋根へと跳び移りながら、リーネと男を探した。

犯人の特徴は異国風の容姿かつ、赤髪であり、目立つ様相をしていた。カエルは直ぐにそれらしき犯人を発見した。捕えて尋問にかけるより、尾行してリーネの居場所を探す方が得策だと思い、しばらく泳がせていた。

男は民家から服を盗み、着ていた衣類を捨て、人混みに紛れた。黒いもの(正体は無線)に話しかけている様子で、話し終わると、人目を避ける様にしながら路地裏を抜け、教会の方角へと向かった。

男は女(ルッカ)と合流し、話し込んでいる様子だった。話し終わると教会内に入った。

カエルは姿勢を低くして忍び込み、教会の壁づたいを登った。

二人が何か(王妃の髪飾り)を拾った。それを見ていたのかシスターが一人かけよった。三人が話し込んでいると、もう一人のシスターが教会の出入り口の扉を閉めはじめた。昼間なのに扉を占めたら中は暗くなる。教会の不自然な行動について、カエルは教会がリーネ誘拐に関わっているのか、それとも教会側が犯人逮捕に協力しているのかが判断がつかないでいた。

シスター達は衣を脱いだ。(これからクロノとルッカを口封じするついでに食べようと思っているが、返り血で衣類が汚れるのを心配していた)

シスター達は衣を脱ぬぐと、魔族の姿を表し、戦いはじめた。カエルは魔族同士の仲間割れかと思い、しばらく見ていたが、魔族に戻らないクロノ達を見て考え直した。ただし人間側が魔族に通じている可能性もあるかもしれないとも考えていた。
事情は判らないが、二人が死ねばリーネの居場所も判らなくなるかもしれない。カエルは助太刀した。

クロノ達は助けてくれたカエルに驚いていた。シスターが蛇女だった事にも驚いていたが、まるで魔族をはじめて見たかのようなリアクションだった。

カエルは二人に剣を向け、事情を聞いた。クロノ達は無線機等を見せる事で時を越えた世界からやってきた事を説明した。しかし魔族を見たのはこれが初めてであり、この世界とは歴史が繋がっていない異世界かもしれないとも言った。しかしマールが消えたことは歴史の繋がりを示していて、マールを助ける為にリーネの捜索をしていたという。クロノ達が教会に来たのは偶然で、ルッカがクロノと合流する為に目印となる目立つ場所を探していて、それが教会だったという。

カエルは蛇女の一人は殺さずに、峰打ちにしていた。リーネの居場所を吐くように脅す。蛇(ミアンヌ)は居場所を教える代わりに親玉のヤクラから自身の身を守ってくれる様、ガルディア政府の保護を求めた。リーネの居場所まで案内するのであれば、と約束するとミアンヌは大聖堂のオルガンを弾いた。鍵盤には血の跡、カエルはミアンヌにここの本物のシスターはどうしたのかと聞いた。

シスターとして成り済ます為、シスターの交友関係等の情報を聞き出すため、監禁しているという。オルガンは隠し部屋を開ける為の仕掛けになっていて、そこにシスターも監禁しているという。

どうやってリーネをさらったのか聞くと、ミアンヌも詳しくは知らされてない様で、しかし仲間内に空を飛べるディアブロという魔族がいるので、深夜に空から王妃の部屋に忍び込み、誘拐したのではないかと。


教会には他に30体の魔族が潜んでいる。
その魔族達がぞろぞろとできて、カエル達を包囲した。リーネが人質にされている。


教会の周囲を定時巡回していたコウモリ魔族による通報にてクロノ達は包囲された。同じく伝令係のコウモリ魔族が王宮へ向かった。カエルが侵入したとの知らせを受けた親玉のヤクラは大臣化けしていたが、その変身をガルディアの森で解いた。ヤクラは木を上り、森の上を駆け抜け教会へと向かった。
ヤクラが到着するまで


30体の魔族+VSクロノ、ルッカ、カエル

カエル達は包囲され、リーネが人質にされている。

『大人しくしなければ、殺す』と魔族が言った。


魔族側は人間サイズの蛇女。人間サイズの蛇。悪魔の様なシルエットのディアブロス。見た目がゴツイ鎧を着た魔族。

蛇女は上半身が人間、下半身は蛇であり、下半身の蛇の部分の長さは2mあった。
蛇の瞬発力は高い。、下半身の蛇部位をとぐろ状にしてバネの様に動けば1mの跳躍ができる。その瞬間の最高時速は40km。(人間の走る速度は15km)
ナイフの様な鋭い爪と牙を持ち、普通の人間ではまず勝ち目がない。

蛇バイターは全身が蛇であり、胴体の長さが10mある。全身の柔さかさを利用すれば人間の倍の速度で移動でき、バネを活かせば5m飛べる。その瞬間の最高時速は200km。。普通の人間ではまず勝ち目がない。

鎧を着た魔族は強靭な肉体により、重装備の重さをものともせず動ける。普通の人間ではまず勝てない。

悪魔の様なシルエットのディアブロスは飛行できる。高い位置から弓矢等で攻撃されると普通の人間では勝てないだろう。


普通のカエルは30gなサイズでも、一回のジャンプで1m飛ぶこともある。人間のサイズをその1000倍として30kgのカエルがいたとしたら、一回のジャンプで1000m飛べることに。推定される最高瞬間時速は4万kmにもなる。

人間サイズのカエルが靴を脱ぎ捨て、足裏と地面との接着面を増やし、4足歩行スタイルにすると1000mまでジャンプでき、その瞬間の最高時速は4万km。

だがカエル人間はあくまでも人間なので靴は脱がないし、二足歩行のスタイルを貫く。。ジャンプもスピードも純粋なカエルと比べたら遥かに劣るが、それでも圧倒的な速度差で魔族を制圧できるだろう。ヤクラが到着する頃には教会内の魔族は全滅するに違いない。

カエルの強さについては魔王のうっかりミス、カエル化呪いの思わぬ副作用として、魔族界隈では有名な話だった。

参考note カエル化の経緯







【カエルに出会ったら即隠れるか降伏しなければ助からない。だが人質を取れば大丈夫】というのがヤクラとその配下の判断だった。しかし、カエルの速度は想定を超えて常識はずれだった。

リーネを人質にした魔族は、『大人しくしなければ、コロ』と言った瞬間に斬られていた。
ヤクラが到着する頃には、全ての魔族(取引したミアンヌ除く)は殺されていた。


ヤクラはゴキブリ様生物としてカエルよりも早く動けた。表皮もゴキブリの様に硬く防御力が高い。体長は3mあり、その質量分の硬さがある。

ヤクラはカエルに負ける気はせず、大聖堂を縦横無尽に走り回ってカエルに突撃した。

連携技のエックス斬りをやる余裕なんてない。クロノ達は救助された人たち(リーネも連れて)教会の奥へと避難した。
カエルも奥へ向かった。

大聖堂の奥部屋は細間っており、ヤクラは人間サイズに変身しないと入れなかった。

人間になる魔法は極端に弱くなる仕組みがあった。
それが唯一の弱点ともいえ、人間サイズに変身した瞬間をカエルは狙っていた。


持久戦はヤクラにとって困る。先日ガルディアはイギリスから高性能な新型銃を輸入した。もし教会のアジトがばれて軍隊がかけつけて銃を使われた場合、ヤクラにもどうなるか判らなかった。もうすぐ正午になる。教会を開けて人間の業務をやらなければ街の人々が不審がってしまう。


ヤクラには時間がなかった。ガルディアが気付く前に決着をつけたかった。


体内からドリル状のもの生み出して発射できるヤクラは奥の部屋に向けて発射した。
ヤクラの背から生み出されたドリルは空間を縦横無尽に動きつつターゲットを追尾できる。ヤクラはこのドリルを無意識に操れる。

その仕組みだが、ヤクラは触れた相手のDNAを覚え、その遺伝子にあるミトコンドリアが特有に発するエネルギーを感知して敵の居場所を知る。

直進するドリルが進行方向を変えられるのはミサイルが方向転換する仕組みに似ている。ミサイルの様に独立したエンジンや燃料機関の構造を持ち、遠隔で方向操作する仕組みをヤクラは細胞レベルで生み出している。


ヤクラの背中から5つのドリルが生み出された。カエルはヤクラのドリルを剣で全て弾いた。
限度がないのかの様にマシンガンのごとく、次々とドリルがカエルに襲いかかかる。
ヤクラのドリル生成力はとてつつもなく高い。無尽蔵に尽きる事なく生成されるドリルのエネルギーについて、実はその元は地中に眠るラヴォスからであり、ヤクラはラヴォスから無意識にエネルギーを調達している生き物だった。

カエルは観念して広間に出た。再びヤクラとの近接戦闘に。カエルは盾を捨て、代わりに日本刀を持っていた。二刀流のカエルは一人でエックス斬りをし、二刀流の乱れ斬りをした。

カエルもヤクラも戦い疲れ、疲労が貯まっていた。
あと10分で正午であり、教会を開けないといけない。ヤクラは諦めて教会を明け渡すべきか迷っていた。

そっくりに化ける魔法は既に完成していた。。化けたい人間の髪の毛(遺伝子)を採取し、決められた魔方陣の上に置き、決められたコードに沿って呪文を唱えるだけでいい。王族や従者らの髪の毛は集め終わり、魔法化には成功した。これで魔力の高い者はいつでも王族や従者に見た目から声色までそっくりに変身できる。王宮にはヤクラの配下の者が他にも潜入している。アジトは教会以外にもある。カエルが保護したミアンヌはそれらの深い情報までは知らない。口封じをするまでもなかった。

ヤクラの【王家に成り済ましてガルディアを支配する計画】は一旦保留となった。計画を再開できる日を夢見てヤクラは退却した。


~過去の視点~

ペンダントを思わず捨てたマール。転送装置とペンダントの反応の仕方が怖くて投げ捨てた。マールが空間の裂け目に吸い込まれていく。誰か助けて!とマールが思った瞬間、赤髪の男が腕を握った。赤髪の男はマールを引っ張り上げようとする。しかし、その男もマールと共に空間の裂け目に引きずり込まれた。

大変な目にあった二人は、それが初対面だった。クロノはルッカの助手としてテレポート装置に座る人々を監視していた。万が一装置が誤作動した際、被験者にも危険が及ぶと判断された場合、装置から被験者を引きずり離す(守る)のがクロノに与えられた役目だった。マールは転送装置に座る15番目のテスターだった。マールのペンダントがトラブルの原因になったのか、装置そのものの不具合なのか、一応クロノは状況を報告する為に無線に語りかけた。
しかし、応答はなない。携帯を取り出すも電波が入らなかった。GPSも受信しなかった。

GPSが入らない地域なんて地球上のどこにもない。まさか地球外?とクロノが考え事をしているとマールから悲鳴が上がった。

頭がツルツル、真ん中から縦に割れた背の低い人々。それはヨダレを流しながら迫ってくる。

まさかのアブダクション?宇宙人に誘拐されて人体実験されてしまうのか?

クロノはマールに人を呼んでくる様に促し、その場に残った。

敵の正体は魔族であるがクロノ達は魔族の存在を知らない。魔族とは【氷河期に絶滅しかけた恐竜人が極限状態で生んだ卵が突然変異をして生まれた存在】であり、恐竜人の子孫でもある。しかし卵の中から生まれてくるのではない。死んだ生物の魂がエネルギーとなって有機物を通じて変異したとき生まれてくる。最初に生まれた魔族はたまたま卵(有機物)を材料に生まれただけであり、魔族の材料になる有機物は人間でも猿でも魚でも構わない。生きた細胞や死んだ細胞であっても、魂がそれを材料として選べば魔族になる。

魔族の子孫や血縁関係というのは、魔族の死体や魔族の細胞が材料となって、生まれてくる存在だった。

現代人は魔族を知らない。魔族なんて見た事が無かったので、クロノ達はエイリアンだと勘違いした。


クロノが現在対峙している敵は魔族の中では弱い分類にある野良魔族であり、知性が低い。魔族の細胞は少な目で小動物の細胞が割合多くの材料になって生まれた魔族である。

弱い分類魔族といっても氷河期を乗り切れる遺伝子が組み込まれている分、人間よりも遥かに強く、丸腰ではまず勝てない。クロノは単なる人間であり、何も考えずに三体同時に相手をしたなら必ず死が待っているだろう。

クロノはマールを逃がしたものの、魔族の一体がマールを追いかけた。2体1であり、クロノが助かる見込みが格段に増加した。
とはいえマールをほっておけない。マールを追いかける魔族にクロノは石を投げつけた。

ツルツルの頭に当たった。ブチキレた魔族はクロノを追いかけた。

クロノが勝っているのは身長差だった。。魔族は身体能力が高いとはいえ、身長差は逃げ足の速度に直結する。魔族はクロノを捕まえられそうで捕まえられない。クロノは逃げながら橋の下に隠れた。足場は川である。川の上流へ向かって石を投げ、再び橋の上に戻ると、魔族はクロノとは真逆の方向、音のした方向へ向かいクロノを見失った。
その隙にクロノはマールが逃げた方向に向かった。


山のふもとでマールを見つけたクロノ。マールは甲冑を着た男に話かけられていた。
男はマールを行方不明のリーネ王妃と勘違いしていた。マールは誤解であり人違いだと説明したが、男はクロノを見るなり言った。『きっと、この男に脅されているのですね? だから他人を振りしていて…』

男は剣を抜き、剣先をクロノへ向けた。クロノは剣道の経験があった。男の構えは長年熟練された戦士のものであり、隙が見えなかった。仮に真剣が手元あったとして勝ち目はないだろうとクロノは思った。

にらみ合いをする二人、兵士は誘拐犯(クロノ)から王妃の退路を確保するべく、マールとは逆の方を一瞬みた。その一瞬の間にマールは消失した。

クロノも兵士も何が起きたか判らなかった。兵士はマールが消えた瞬間を見なかった。クロノはマールが消える瞬間を見た。マールの顔が見えなくなった。というより、クロノはさっきまで見ていたマールの顔を思い出せなくなっていた。


マールの先祖であるリーネが死ぬ事でマールが生まれなくなる仕組み。クロノがマールと出会わない歴史が作られる事の作用からクロノの記憶からマールが消えかけていた。だが、そんな仕組みは今のクロノは知らない。そもそも何故マールが消え、マールの顔が思い出せないのか考える暇は無かった。

目の前の兵士は【王妃が突然消えた困惑をクロノを捕まえるという代償行為で解消】しようとしていた。目の前にいる赤髪男の正体は魔族で妖術か何かで妃を隠したのではないか?と疑った。


クロノは思った。逃げるなら逃げきらないといけない。逃げて捕まってしまえば、やましい事があるとして逃げたのだから、酷い尋問が待っているかもしれない。最悪、拷問されかねない。

想像すると怖くなったクロノは全力で走った。
兵士は重い武器と鎧を装備している。逃げるのには有利な条件は揃っていた。

~(回想シーン)~


ルッカから無線機を渡されたクロノ。テレポート装置にテスターが入る度、装置からら変な匂いや異音がしないか等のトラブルの兆候や、装置にテスターの落とし物はないか等のチェックをしていた。問題がないと判断する都度、それを無線でルッカに報告していた。

そのクロノが被験者の一人と共に空間の裂け目に呑み込まれてしまった。ルッカは青ざめた。この転送テストは全世界に同時生中継されていて各国政府や国連も強い感心を抱いていた。

今世紀最大の発明の披露と共に最大のトラブルを披露してしまった。会場にどう言い訳(説明)しようか悩んでいたルッカは、ワシントン大統領を思い出した。ワシントンは父親の大切にしていた桜の木を斬るも堂々と自分がやったと告白することで正直者と大物感を演出し許された。とされる。

ルッカは叫んだ。『失敗は成功の元なのよ!サイエンスに失敗はつきものなのよ!』

幸いクロノと被験者の死体は見つかってない!殺人罪は適応されない! 怯えなくていいのだ!そうルッカは自分に言い聞かせて平静を保った。

ルッカは二人が消えた瞬間を冷静に思い出していた。まるで映画の様なワンシーンだった。空間の裂け目がどこか異世界に通じているとしたら? もしそうなら更なるサイエンスの発見である。事故の際にペンダントが反応した事を思い出したルッカ。そのペンダントはちょうど空間の裂け目があった場所の地面に落ちていた。

ルッカはペンダントの石の成分、波長に原因があるのではないかと思った。転送装置は、あらゆる貴金属を試していて危険は無い事が判明していたが、未知の金属に関しては例外であり検証できなかった。

ルッカは検証する為に、転送装置の出力を限りなく0にするところから始めた。ペンダントがゲートの先に吸い込まれない様に紐で結びつけて一回目の実験をした。電力出力が少しでもあれば同様のゲートを再現できる事が判明した。つまり携帯可能な小型の転送装置でもゲートの再現は可能になり、向こう側の世界に電力設備がなくてもゲートを開いて戻ってくる事も可能になる。

ルッカはペンダントと小型の転送装置を合体した物(ゲートホルダー)を作った。

ゲートホルダーでゲートを開け続けながら、カメラ付きのドローンを入れる。温度計や酸素チェッカー、放射能測定器も備え、向こう側が安全な世界なのかを確認してみた。安全そうなので、入ってみることにしたルッカ

ルッカはドキドキしていた。実験の最中の一部始終をテレビで全世界に報道されている事。カメラ写りを気にして髪をかき上げたり、カメラ目線のままゲートに入った。

後ろ向きでゲートに入ったせいで、魔族が目の前にいるとは気付かなかったルッカ
青いエイリアンと目が合い、絶叫した。
その声のデカさに青いエイリアンも絶叫した。驚いたエイリアンは茂みに隠れた。

ルッカは現代に戻った。異世界で見た状況をマスコミに伝えるべきか悩んだ。クロノとマールがエイリアンに殺されているとしたら自身の責任問題になりかねない。今の状況でそれを公言する勇気はルッカにはなかった。


ルッカ異世界を探索するべく、何か武器になるものはないか探した。通り魔等への護身用にと作っておいた電気ショックガンを常に携帯していたが護身用なので弾数は16発しかなかった。

千年祭会場にいた刀鍛冶屋さんで日本刀を購入(身分証提示義務あり)しつつ、。サバゲーショップでエアガン(威力が高い物、身分証必要になる)も手に入れた。クロノを捜すのに必要になるだろう無線電波増幅装置も買っておいた(アマチュア無線機ブースにて)


クロノがゲートに入って2時間が経過していた。この間、マスコミや野次馬らは天才ルッカを信じて、挙動不審なルッカの行動も温かく見守っていた。しかし現代に生き残っていたコウモリ魔族は違った。ルッカが準備をしている間にゲートの中に入る準備をしていた。コウモリはルッカがゲートに入る隙をついて自身もゲートに入った。このコウモリ魔族は絶滅していく魔族の歴史を変える決断をするのだった。

ルッカの格好は現代的であり、スーツ姿だった。中世の時代に浮いているので兵士に不審者扱いされ、クロノと同じように逃亡しながら現地の服を盗んで着る羽目になる。

逃亡の最中、とある家の庭でセンスのいい服を発見するルッカ。防具になりそうなヘルメットと防弾ベスト的なスーツ(原作のルッカの衣装的なものを)を発見し、拝借した。
400年前のルッカの先祖、アシュティア家の庭であったが、ルッカがその事に気付くことはなかった。

~現代への帰還~
リーネを救出直後、マールは消えた座標(山のふもと)に現れ、誰もまわりに居ない事を驚いていた。消えた前後の記憶がなく、マールにとってはクロノと兵士は突然消えた様に見えた。二人は自分を置き去りにして山を降りたのだと思い、街に向かった。


ゲートがいつまで存在してくれるか判らなかったかった為、クロノ達はいそいでマールの保護に向かった。

🔷現代に戻ったら滅亡していた展開

クロノ達が生まれてこない世界になってる。歴史のねじ曲がり現象が成立している世界

魔族はクロノ達がゲートを使って現代に帰ってくる事も先読みして、ゲートの周りで待ち伏せしていた。

クロノ達は包囲され捕まってしまう。

魔族はクロノ達を殺すつもりはない様子。ルッカの発明の才能を見込んで労働力として使いたいらしい。

クロノとマールは別室で人質にされ、軟禁される。

ルッカは魔族の為の発明をする振りをして脱走に役立つスパイツールと、兵器を作った。

二人を救出し、ゲートホルダーを取り返したクロノ達は過去を修正する為にゲートへと向かうが、魔族らに封鎖されていた。逃亡してガルディアの森に逃げ込むと、偶然未来へのゲートを発見し、逃げ込む。

未来から最果て、最果てから中世へ入り込み元凶になったコウモリを探そうとした。


🔷
ルッカ『いい?魔法が使えるのは隠すことよ!』

中世において魔法を使うのは魔族しかいない。魔族は人間に擬態できる。これらの問題にて中世でクロノ達が魔法を使う事は魔族であるとの誤解を生みかねなかった。極力隠すとして、もし魔法を使えるのかバレた場合は、魔族を裏切って人間に味方をしているという事にしようと話し合って決めた。


トルース山のゲート。山の中は戦争から避難してきた人々で騒がしかった。

魔王軍の侵攻は市街にも及んでいていて、船で国外に逃げる人もいれば、町外れの森や山へ逃げる人もいた。クロノ達は戦場のまっただ中のタイミングの中世に来てしまった。

クロノ達は戦場から逃げる訳にはいかなかった。現代世界は魔族に支配され、クロノ達が生まれない世界になっていた。現代の状況を元に戻す為には、今ここで魔族を一匹残らず倒さなければいけない。  


上空を飛んでいるビネガーは魔法を唱えている。王都の各地にある墓から眠っていた死者が起きて人々を襲っている

人々は剣や農機具を持って戦うが、ビネガーが操る死者は、銃で撃っても首を斬っても足を切断しても、動きを止める事はなく、人を襲うのをやめなかった。

人々が襲われていてクロノ達も戦闘に参加。
魔法を使っても屍兵士は不死であり倒せない。、ロボもパンチで吹っ飛ばして協力する。しかし、じり貧だった。

人が死ねばその死体も敵になり、人々は消耗しきっていた。

カエルは砂漠にてビネガーが残した魔族の遺体5000と戦っていて、都の民を助けに来れる状況ではなかった。、けれども、なんとか全ての敵を戦闘不能にし都に戻った。

上空にいるビネガーに気付けばジャンプして攻撃したものの、ビネガーは簡単には目視できない程の高い位置(上空500m)から、死体に魂を送り込んでいた。

人々を襲う死体はガルディア全土で10万体を超えていて、カエルはそれを一体ずつ頭と手足を切断し行動不能にしていく。

クロノ達は魔法の気配を感知する能力が備わっていて、上空から発せられるエネルギーに気付いた。
ルッカは持っていた双眼鏡にて上空のビネガーを見た。ガルディアの兵士にビネガーの存在を伝えた。

16世紀にはまだ双眼鏡は存在していない。兵士は双眼鏡に驚つつも、上空にいるのは魔界の将軍だと言った。大砲すら届かない距離にて頼れるのはカエルしかいなかった。カエルに伝える為に馬を走らせた。知らせても無意味かもしれないと思いつつ、大砲を備え付けられた王宮と市街地基地にも伝える様兵士らは向かった。

カエルは知らせを受けてジャンプするもののギリギリ、ビネガーに届かない。何度か試すもののカエル身体能力は正確に分析されていて、ビネガーは安全な距離保っていた。

『卑怯者が!』と叫ぶカエルだが、魔族でガルディア言語を理解できるのは少数の魔族であり、ビネガーはカエルが何を言っているのか理解できなかった。通訳のコウモリ魔族に翻訳させ、意味を理解すると、うれしそうに笑った。

ビネガーは新しい呪文を唱えた。全ての遺体が溶けて城前に集まる。細胞レベルでまとまり、体長50m級の巨人に変化した、

ビネガーまず城に備えつけられた大砲から破壊する命令を出した。
大砲で巨人の足を破壊されると、巨人はバランスを崩して行動不能になる恐れがあったからだ。


カエルは巨人に飛び乗りに城に入ると、早業で王と王妃を救出し、森に避難させた。


再び巨人の元に戻り、巨人を斬りまくるも、、傷口は直ぐに塞がれた。

しかし斬るほどに巨人は少しずつ小さくなっていく。しかし、その間に巨人は城を破壊し尽くしていく。


巨人を攻撃する為に街の基地施設から大砲が引っ張り出されると、ビネガーは大砲を破壊する命令を巨人に出した。巨人は街を走り、大砲を蹴り飛ばした。


ビネガーは大砲に警戒しつつ、巨人に街を破壊させる命令を送った。


ビネガーは巨人を再生させる事に魔力を使い過ぎて去っていく。

多くのガルディア兵が死に、城も街も壊滅したが、市民の大半は最初の死者の攻撃から逃げるべく、森等に避難していた為、街の破壊には巻き込まれずに済んだ。

ビネガーにとってこの奇襲作戦は一回きりのものだった。二度目は遺体を利用されない様、ガルディアに燃やし尽くされてしまうからだ。

破壊されたガルディアに絶望した人々。復興の気力は殆ど無かった。しかし伝説の勇者がいるという噂にしがみつく人々もいて、勇者が現れて魔王を討伐してくれれば、人々は前向きになれるかもしれない。と見えない希望にすがり付き前向きに復興作業する者もいた。




復興の為の瓦礫撤去、遺体の火葬、怪我人の治癒をクロノ達が手伝っていると、カエルが相談しにきた。リーネ救出の際に誘拐犯と間違われ、やむなく未来人であることをカエルに説明していた。カエルは未来において魔族は存在しないのだとクロノ達から説明を受けていた。しかしガルディアの首都は破壊し尽くされ、魔族が居なくなる未来が想像できなかった。

クロノ達がゲートを利用した際、知らず知らずの内に現代のコウモリ魔族を過去に連れて来てしまった。魔族の敗戦の歴史を中世の魔族は学んでしまい、魔族が有利な展開になる世界となってしまった。その事をカエルに説明する勇気は今のクロノ達には無かった。その代わりにグランドリオンの情報を教えた。

23世紀のコンピュータには魔族に効き目のある剣としてグランドリオンの情報が記載されていた。

カエルによると王家の宝であるグランドリオンは、魔王との戦いの際に2つに折れてしまい、王家に返却したという。グランドリオンを修復できる者はおらず、亡き勇者サイラスと共に墓標に埋葬されているのだという。

カエルいわく、未来の技術でグランドリオンを修復できないかという。

クロノ達はサイラスの墓にて展示されたグランドリオンを見た。見覚えのあるロゴが刻まれていた。千年祭で刀鍛冶から購入した日本刀にも同じロゴが記載されていた。グランドリオンは現代で作られて過去に混入したのかもしれないとクロノ達は思った。あるいは千年祭の刀鍛冶は自分達と同じくタイムトラベラーなのかもしれない。。もしタイムトラベラーなら、魔族の世界になった現代でも消えずに存在しているかもしれない。

最果てのゲートから現代に向かい、タンスから出ると。奴隷として働かされている人間がいた。幸い魔族は留守だったが、不法侵入者として通報されてしまう。

逃亡中、地面の溝に吸い込まれるクロノ達。クロノ達は家の中にいた。

魔法を使いこなしてクロノ達を保護してくれた謎の老人ボッシュ。クロノ達は過去と未来を行き来できる事を説明し、ボッシュもタイムトラベラーなのかと問い詰めると、ボッシュは古代ジールでの経緯を説明した。

ボッシュと共に最果てに行くと、ボッシュは最果てから兄ハッシュの気配を感じるという。ハッシュはラヴォスゲートに巻き込まれて、その後どうなったかボッシュは知らなかった。ハッシュの気配は最果ての空間全体から感じられていた。おそらくハッシュは最果ての空間と同化した。

参考note










ラヴォスによって無の空間に閉じ込められて死ぬしかなかったハッシュは肉体が滅びる前に、魔力と意識の欠片を空間に残したのではないかという。最果ての老人も家もスペッキオも元を辿ればハッシュであり、ハッシュの創念から生まれたものらしい。

ハッシュの死を受け入れたボッシュは、クロノ達と中世へ向かった。ボッシュは命の賢者として、怪我人の治療に関わった。
クロノ達はグランドリオンの材料を求めて原始時代へ向かい、ドリストーンを見つけてボッシュに渡す。




関連note
https://note.com/msyaan/n/n18bdcea34dfe#HTktj











カエルはグランドリオンを手に入れると魔王討伐に魔界へと向かうという。カエルの強さは1万馬力であり、そこにグランドオンが加わり2万馬力となった。カエルが先陣をきるならと、生き残った兵士達も集まる。クロノ達も微力ながらと後方支援に加わり、ボッシュも命を賢者として力を発揮する為に加わった。

魔界には人の心を操るマヨネーがいた。カエルがいくらスーパーマンといえど一人で魔界に突っ込めば操られてしまうリスクがあった。マヨネ一は一度に操れる数に限りがあり、大勢で戦ってフォローしあえば問題ないのだとガルディアは考えていた。

魔界との国境(魔岩窟)に総勢1000のガルディア兵が集まる。
カエルは魔岩窟を破壊し、グランドリオンの性能に改めて驚く。

海底洞窟を抜けると東京の面積程の大陸と繋がり、魔界の地となる。魔族の人口は10万。、ガルディア人口の20分の1にも満たない。文化レベルは人間より500年程遅れていいて、地方都市が7つあり、中心の魔王都市に人口の一割、魔王城には100の高位の戦闘員配置されている。


どこにマヨネーが潜んでいるか判らない。
マヨネーの様な能力者が他にも複数いる可能性もある。
一人で真っ先に王都に向かいたいカエルだが、歩幅を皆に合わせた。

クロノ達はマヨネー対策としてカエルの側にロボを常駐させた。心を取れないロボはマヨネー対策のカギだった。

銃が開発された時代とはいえ、大量の弾や火薬を持ち運ぶのはデメリットでもある。兵士達は皆、銃だけでなく槍や剣も武装していた。

地方都市は森に囲まれた自然豊かな場所だったが、樹木が兵士達の視界を遮っていた。

クロノ達は魔力を感知する事ができ、近くに潜む魔族の位置をなんとなく理解することができたが、同じような力を持つ魔族は多かった。

ゲリラ戦になることは予め想定していたとはいえ、魔族側もそれを想定し準備をしていた。

カエルにグランドリオンが渡って魔岩窟が破壊された瞬間、魔族たちは異変に気付いた。魔力で生み出した岩を破壊できるのは魔力を打ち消す力のあるグランドリオンだけだった。魔王は魔力であらゆる身体能力を高められた。グランドリオンは弱点でもあるが、それでもカエルにもグランドリオンにも驚異は感じず、興味は無かった。魔王がわざわざグランドリオンを破壊したのはグランドリオンからラヴォスの気配を感じたからだった。

魔族は魔王から『グランドオンさえなければ人間は国境を越えられない』との説明を受けていた。

再びグランドリオンが復活したのであれば、グランドリオンが弱点になる魔族は戦いに加わりたくなかった。魔力を意識的、あるいは無意識に使って身体強化に利用していた種族は魔力を打ち消すグランドリオンの存在を恐れていた。魔岩窟が突破されたとの報を受けるなり、我先にと魔界から逃げ出した。

権力者は船で逃げ、権力のない魔族は空を飛んだり泳いだり、穴を掘ったりして逃げた。

クロノ達が地方都市に足を踏み入れる頃には半数以上の魔族が街から居なくなっていた。

マヨネーの一族もカエルとグランドリオンのダブルセットに恐れを成して逃げ出していた。しかし魔王から特別な魔法陣を伝授されていた将軍マヨネー、その一人だけは逃げずに待機していた。

マヨネーが伝授された魔法陣は大地からネルギーを集めるものであり、その魔法陣の上にいると魔力が供給され、心を奪う数に限度が無かった。視界に見える者の全てを一瞬で戦闘不能にし、尚且つ戦闘要因の駒にできた。

大地のエネルギーといえど有限であり、この魔法陣は魔王にとってお気に入りの魔族にしか伝授されなかった。マヨネーが魔王の心を操る事で手に入れた魔法陣であり、他の魔族にバレナイ様に、ここぞという時にしか披露しないつもりでいた。魔王がこの魔法陣を伝授したのはマヨネー一人だけだった。


【魔法陣を身体に刻み込めば魔法が使えない魔族でも魔力さえあれば、あらゆる魔法が使える様になる仕組み】がある。この技術は魔王が開発した訳ではない。古代の先人達が地球全体に施した術の影響から魔法陣が機能しているに過ぎない。古代では魔力を持っていても魔法が使えない人々も多く、その者達の為に魔法陣は開発された。魔王は古代ジールにてその仕組みを学んでいて、ラヴォスを目覚めさせる特殊な魔術の開発も基本はその魔法陣研究に費やされていた。

その魔法陣について、魔王が魔族に与えた知識はほんの少しだけだった。特に身体強化に関するものは教えなかった。魔王にとっては雑魚の魔族達だったが、束になって謀反を起こされる心配があり、教える技術は役に立たない魔法。人に成り済ませる魔法やゴミ(死体)を操る魔法だけだった。

マヨネーは心を操る技で魔王の本音を聞き出していて、あらゆる魔法陣を知っていた。身体強化の魔法についても謀反の心配があるというので、魔族らにバレない様にここぞという時にしか使わないつもりでいた。

マヨネーは魔法陣からエネルギーを供給されつつ、、反射神経の速度向上、、タフネス強化の魔法陣も身体に刻み、カエルへのスピード対策も完璧だった。問題はロボのパンチで魔法陣から出てしまう事だが、反射神経向上で世界がスローに見えるマヨネーは、ロボの攻撃をかわし続ける事が可能だった。


現代人は、魔力はあれども魔法の使い方を忘れていた。古代ジールが崩壊して魔法使いの人口が減り、その血統が普通の人間と交配していく過程で魔力は薄まり、魔法を使えた脳のシナプス配列は世代を重ねる毎に合わなくなっていった。スペッキオはクロノ達のシナプス配列を変化させる事で魔法を使える様にはしたが、薄まった血統の問題にて魔力の総量は低かった。覚えた魔法は殆どは力不足にて実用性なく、役に立たないのが基本だった。

そんな弱い立場のクロノ達とは対照的にマヨネーは最強だった。

マヨネーは魔王の心を操り支配していた。もしマヨネーが支配していなければ、未来からやってきたコウモリから時を越える話を聞いた魔王は、現代の世界にサラもゲートで飛ばされているかもしれない可能性を期待してクロノ達にコンタクトをとっていた。しかしマヨネーはサラの事はどうでも良く、魔王が魔界から去るのは許さなかった。ラヴォスが危険な存在である事も聞き出していたマヨネーにより、魔王はラヴォスを目覚めさせる様な魔法の開発はしなかった。

マヨネーは魔界の影の支配者として、実質的な王だった。マヨネーの目的は時を越えて各時代を支配する事にも興味があった。
ゲートホルダーと開発者を手に入れる為にガルディア人を直ぐには殺すつもりはなかった。

マヨネーは魔王場にいる者の心を全て支配し、魔王城から下界に見える全ての生物を支配していた。

ルッカとゲートホルダーを見つけると、ガルディア人はガルディア人同士で殺す様に仕向けた。クロノもマールも死んだ。

バッドエンド!


🔷マヨネーが無敵じゃない設定


マヨネーは厄介な敵である。出会った瞬間、先制攻撃で仕留めないと倒せない。

双眼鏡にてマヨネーの視界の遥か遠くからその位置を確認する。マヨネーの背後、マヨネーの死角からカエルはジャンプした。マヨネーは振り返る間もなく、倒された。


カエルは誰がマヨネーなのかは知らなかった。戦場でマヨネーに出会った兵士は心を取られている隙に殺されていた。目撃者の話から容姿が女らしい事までは把握していた。カエルは魔王城の上にいたマヨネーらしき人物を警戒しただけだった。

マヨネーの様な能力者は他にもいるかもしれない。カエルは将軍マヨネーを仕留めると直ぐにクロノ達の元へと戻り、足並みを揃えて魔王城に進行した。

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~マヨネーによる洗脳能力は一時的なものであり、魔王はマヨネーの支配下になかった場合~

魔王はコウモリのタイムスリップ話を聞くと、現代にいるかもしれないサラ探す為にクロノ達を探した。しかしクロノ達は現代に戻っていて見つけられなかった。魔王はクロノ達を探す様、コウモリらに命令していた。
クロノ達がガルディアにいるかもしれないのに戦争を仕掛ける訳にいかなかった。
魔王はクロノ達が見つかるまでは進軍を中止する様ビネガーに命令を下した。

🔷ガルディアと魔王軍とで戦争が起こらない展開

現代から中世にやってきたコウモリ魔族は戦争を始めない魔王に失望し、頼るのを諦めていた。海の向こう側、イギリスの魔族に魔法陣の知恵を授けて世界を支配する計画に変えた。。
イギリスの魔族と通訳可能なコウモリを仲間にし、イギリスの魔王の元に向かっていた。


クロノ達は未来の端末データから現代の歴史が変わってしまった原因が自分達がゲートを開けた事がきっかけだったことを特定していた。
一匹のコウモリ魔族が原因であり、そのコウモリ魔族により、現代のガルディアは植民地になっていた。

イギリスは魔族に支配されて、その後イギリスの魔族がガルディアを支配する。その情報を未来の記録で知ったクロノ達はイギリスの魔族を討伐する為、海を渡る船を手配していた。そこへ魔王が現れる。

空を飛びながら降りてきた魔王に人々は恐怖し逃げだす。

クロノ達は警戒していたが、魔王はいてもたってもいられず、事情を説明した。魔王である事は隠しつつ、古代ジールからラヴォスによってこの時代に飛ばされた事を説明した。未来からやってきたコウモリに話を聞いて、やってきたのだと告げた。

クロノ達はラヴォスを知る同士として、またタイムトラベラー同士と知って警戒が解けた。
魔王に協力し、現代へ連れていくと共に、各時代からいずれ古代に行くゲートも見つかるかもしれないとし、魔王を慰めた。

魔王、未来の世界から来たコウモリをやっつけたいのであれば協力すると言い残し、魔法陣をクロノ達に与えた。遠距離テレパシー通話ができる様になる。

魔王は未来のコウモリが謁見を願った際に、マーキングの魔法をかけていた。コウモリが今どの位置にいるのかを知っていた。それをわざわざクロノ達に教えて協力する必要はないと思っていたが、これからイギリスの魔族とクロノ達が戦うのだと考えるとルッカの身を案じた。もしルッカが死ねばゲートホルダーが故障した時、治せる者がいなくなる。

元凶のコウモリを処分しておいて、現代を平和な世界に戻しておく方が先決なのではないかと思った魔王は、『やることかある』と言って中世に同行し、空を飛んでコウモリを捕まえて戻ってきた。
『これで未来は平和になっているはずだ』と

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現代のゲートから出る。周囲が壁だった。四方、天井がコンクリートで塞がれていて閉じ込められている。ゲートに入る事はできても外に出られなかった。周りを見渡すと地面にはカメラが置いてあり、外とケーブルで繋がっている様子。

カメラの電源を入れるとテレビ電話のアプリが起動し、しばらく待っていると画面にルッカが現れた。

2人のルッカしばらく驚いていたが、状況を呑み込んだようで

要するにクロノ達は歴史が分岐した現代に来ていた。この世界に先んじて存在しているクロノ達は、中世でリーネを救出した日に現代に帰還した事になっていた。そのクロノ達はゲート発生について記者会見に出席し、事故調査委員会の調査に協力した。

調査委員会の聞き取り調査にて、中世に魔族がいる件に関しては、ありえない事象とされた。何故なら現代には魔族が存在しない。魔族は歴史にすらも存在していなかった為、ゲート先の中世は異世界だと認識された。しかし、リーネ疾走、マール消失の件もあり、タイムトラベルの可能性も考慮された。

いずれにせよゲートの存在は不慮の事故を誘発しかねないとし、ゲート周りはコンクリートで固められる事になった。万が一ゲートから人が現れる可能性を考慮し、カメラ電話が置かれていた。


この世界のルッカ達はガルディアの森のゲートを発見しておらず未来にも行かず、ラヴォスの存在も知らなかった。

この世界のルッカにとって、にわかに信じがたい話。確認の為、この世界のルッカはガルディアの森から未来へと飛んだ。そのルッカに合流する為、クロノ達も未来へと飛んだ。

未来の世界はクロノ達が知っている未来の世界ではないはずだった。クロノ達は魔族に植民地化された現代の延長線上にある未来に行ってアリスドームにてラヴォスが世界を破壊する映像のある端末を見てきた。

しかし魔族に植民地化されなかった未来にも同じようにアリスドームがあり、同じようなタイプの映像端末があった。

ルッカは以前の未来の情報端末からデータをスマホに記録していた。

🔷ガルディアがたどる歴史についての詳しい情報


魔族によって植民地化されたガルディアは2028年に国連決議により欧米主導の軍事介入にて魔族政権は崩壊した。その後、国連決議にて領土の接収が行われ、その地に情報センターのアリスドーム(ルッカの家の近く)とバンゴドーム(ガルディアの森のゲートと繋がる場所)が建設された。

アリスドームは世界の滅亡対策として作られた。核戦争が起きても破壊されないような丈夫な作りにてシェルターとして機能する。植物の種や世界の情報を保存し、滅亡した世界でも人が暮らしていける設備が整えられた。

バンゴドームが開発された経緯は、その地いある空間の歪み、ゲートの謎を解明する為の研究機関として作られた。クロノ達がゲートを通ると現代のガルディアの森へと繋がる場所である。


同時期に隣国のメディーナにてプロメテドームも建設された。プロメテドームはゲートの研究機関として世界でも最先端を誇っている場所だった。


ガルディアが魔族に支配されなかった世界でも同じようなタイミングでドームが建設されていた。内戦や欧米の軍事介入がなかっただけで、世界全体からみればガルディアは小国あり、未来の世界に強い影響は与えていなかった。

しかし、疑問がひとつ残る。魔族は存在しているのに歴史上存在しない事になっているのは何故か? 人が不安になるから等の理由から政府が魔族の存在を隠したか? しかし16世紀は日本は江戸時代であり、瓦版等の筆の新聞もあった。ガルディアも同じような筆新聞はあり、人々が日誌等に魔族の記録を書き残す事もある。ガルディア領の魔界には10万人規模の魔族が住んでいた。魔王のお陰て繁栄できていたとしても、世界中の魔族の数を合わせたら、100万以上の魔族がいた筈である。ツチノコではないのだから、探せば魔族は見つかるし、目撃者がいれば記録として残はず。魔王軍とガルディアが戦争していただなんていう情報、過去に行くまで知りもしなかった。戦争の記録が文献に残らないなんて事はあり得ない。

北朝鮮や中国の様に反日教育したり、情報規制をする文化と同じ様なものかもれない。 魔族の存在を公にすれば、魔族の人権問題が議論される羽目になり、悪い魔族をも調子付かせるかもしれない。これを防ぐためには、いつからか世界は密約会談等し、魔族の存在記録を抹消する様に記録類を集め焼却処分した。日本がGHQに接収され、日本軍の関連資料は多くが焼却されたがそれと同じ様な理由なのかもしれない。

だとしても今はSNS時代である。魔族の生き残りがYouTubeして名乗り出て来てもおかしくない。それすらもできない様に政府は魔族を監視しているのであれば、魔族が歴史上いなった事にされるのも色々と納得はいく。

しかし、腑に落ちない。世界に100万の魔族がいて、それら全てが人間に擬態する魔法でも使っているのでなければ、400年間も隠れ続ける事なんてできない。

人に擬態できる魔法を広めた魔王だけはその仕組みに気付いてたが、クロノ達は魔王だとは気付いていなかった。

日本に残っている古い妖怪話、西洋のバンパイアや悪魔の類の話がフィクションではなく、実話という事ならば、確かに歴史上魔族は存在したという事になるが…

ルッカ同士の不毛な雑談は長かった。魔王は早く古代に行きたかった。
中世から400年先の未来に繋がるゲートがあり、現代から1300年先の繋がるゲートがある。ならば原始時代から、古代に繋がるゲートもあるかもしれない。


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魔王は最果ての世界のハッシュに会っていた。テンプレートな返答しかしない老人のシンボルを見て、肉体を捨てて空間になったのだと理解した。
参考note
https://note.com/msyaan/n/n9c5488581f33

https://note.com/msyaan/n/n74d9e34e977f


ラヴォスに飛ばされたのが無の世界だった場合、今の魔王の魔術では対応できない。
時の賢者の名は伊達じゃない。魔王は亡きハッシュを尊敬しつつも、賢者としてラヴォス実験を止められなかった浅はかさにもガッカリもしていた。


🔷もし、現代が分岐していなかったら?


現代に戻ると元の平和に世界になっていた。
とはいえクロノ達を助けにルッカがゲートに入ったときから、1ヶ月現代を留守にしていた事になっていた。


野次馬やマスコミはゲート前にて忍耐強く待ち続けていた。テントを置き、寝袋を置き、もう二度と天才ルッカの顔を拝めないのではないかとヒヤヒヤしていた。タバンとララ、ジナ、マールの父親も護衛に守られながらゲート前で待っていた。

ルッカがゲートから出てくるという事。世界はその瞬間の映像に歓喜した。天才の頭脳が無事に帰ってきてくれて良かったと熱狂した。ゲートに呑み込まれる王女を身を犠牲にして果敢に助けに向かったクロノは英雄扱いに。

クロノ達は王家の晩餐会に招待され、後日チャーターされたヘリに乗って王宮へと訪れることになるが、その前に記者会見の場が設けられていた。

次元の穴についての説明を求められていた。その会見に合わせて前もって政府から必要書類に目を通す様にも指示がなされた。

書類にはゲートの先について、万が一タイムスリップや異世界へと通じていた場合には世間には秘密にする事等が書かれていた。また会見が終わり次第、事故調査委員会の聴取を受ける事等に同意したと書かれていた。クロノ達は書類に同意のサインをした覚えはないのに筆跡を真似られたサインが既にされていた。

どの様に会見で説明するのかルッカは悩んだ。

ゲートの向こう側から一切の連絡が出来なかった件に関して、仮に電波の届かないアマゾンの奥地だと説明するとして、帰ってくるのに時間が掛かった件を現地の先住民に敵と誤解されて持ち物全てを取られてしまい、説得し帰ってくるまで時間が掛かった等の説明をしたとしても問題がある。

理論上、テレポート技術は地球の反対側にまで一瞬で行けるが、それには膨大な電力を要した。技術的な嘘をでっち上げる事の後々の問題を考慮すると、遠くに行ってました説で会見に望むのは技術者として受け入れられなかった。


ルッカが説明に困っていると、記者の一人から服をどうしたのかと問われた。
クロノ達は中世の服装に合わせていた。一回目に中世に行っ際は逃亡者として盗んでいたが、二回目は所持品等を売ったりして服を購入していた。明らかに現代の服装に沿わない姿だったクロノ達は、タイムスリップの疑惑をかけられていた。

現代で着ていたスーツ等の服は中世に捨ててきてしまった。
その服は400年の間にボロボロになったとはいえ、その時代でら珍しいものとして、デザインが絵として残されていた。。世界歴史人類服文化記念博には、クロノ達が当日着ていた服装と同じデザインの絵が展示されていた。奇しくも記念博は千年祭会場のブースにあり、記者はその点を深く突っ込んだ。

ルッカの傍らにいたロボと魔王についても指摘された。ゲートに入る際にはロボは居なかった。ゲートの先の世界から連れてきたとしか思えない件も質問された。

ルッカは仕方なくタイムトラベルの説明をした。というより、説明しなければいけないだろう問題があった。

ラヴォスが未来を破壊する件について、今のうちに人類に説明しておいて、対策を講じる必要があった。ラヴォスを倒す兵器を開発するとか、子供を作らないで被害を最小限に食い止めるとか、原始時代に移住する等の方法があった。

この会見の場を利用してラヴォスは説明するべき問題ではないかと思っていた。

その瞬間、ロボの頭か落ちて、中からガス状のものが噴射され始めた。

ルッカが政府の命令を無視して話す事を決断した瞬間だった。ロボの噴射するガスを吸い、ルッカの意識が消失した。
側にいたマール、クロノ、魔王についても倒れた。
会場全体の全ての人間が眠りに落ちていた。

ラヴォスによる破滅は予定通りに起こらなければならない】という目的を持った組織による仕業だった。

その組織は魔族の細胞を研究し、培養し、人工学的な科学と魔学を融合させ、人々に魔法の様な作用を与える事ができた。
マヨネーの細胞も利用していて人々の心を支配したり記憶を消す事かできる。

その組織は会場の設備と世界の設備をハッキングしゲートに関する記録を消すと共に、人間の記憶からもゲートに関する記憶を消した。


参考note マザーブレインにより人類はラヴォスの存在を隠されて対策できなかった。

https://note.com/msyaan/n/n8d17deaec6f6


ラヴォスが世界を破壊する存在だという事を公にしてほしくなかったマザーはクロノ達の記憶を弄り、ゲートを忘れさせた。そしてゲートホルダーは破壊した。

🔷もし、ルッカが政府の指図通りに従っていたら?

ラヴォスは1000年も先にのことだし、今すぐに言う必要がない。千年祭ゲートから出る際にロボと魔王は注目されかねない。歴史が変わる危険性は知っているルッカなのだから、ゲートのタイムトラベル性は黙っておきたい。ロボと魔王には最果で待ってて貰い、中世でのスーツも捨てずに着てゲートに入った。アマゾンとテレポートゲートで繋がるという嘘は、マールのペンダントの特殊な鉱石波長が関係していて、その波長は時間と共に弱まっているので、今後再現性が望めない。という理屈で会見を乗り切った。

歴史が変わる危険性を考慮し、事故調査委員会にもタイムトラベルは説明しなかった。ゲートをコンクリートでの封鎖らさせなかった。 コンクリートで塞いでも好奇心を煽るだけであり、やましい事あるとの憶測も飛び交うかもしれない。いずれ誰が破壊する筈であり、その都度対応するのは無駄になる。という理屈で説得した。


ルッカは委員会の報告を追えて、送迎車に乗った。

その頃、ヤクラはルッカに張り付かせていたスパイコウモリからの報告を受け取った。

参考note
https://note.com/msyaan/n/nf15bbe9a0b02

クロノらが過去の世界であれやこれやして、未来の世界でもあれやこれやとした情報を受け取った。そして中世で行方不明になっていた魔王様が最果て世界にいるという報告を受け取ると腰を抜かした。

今こうして安全に人に成り済まして生活できるのは魔王様のおかげ。あわよくば再び魔界の再興をと願ったが、魔王が古代とサラを探す目的があると知ると、邪魔はできないと諦めた。
いやむしろ諦める必要は無かった。クロノ達メンバーの仲間になり、時を冒険すれば良いのである。魔王様も魔王である事は明かしていない。ヤクラも人間に成り済ませば良いのだ。

ヤクラの特技は足の速さだった。
現役を引退したとはいえ、時速200kmで走れた。

あとは、どうやって仲間になろうかを考えるだけである。

ヤクラのやり方は単純だった。ルッカを尾行してゲートに入ると瞬間、時速200kmを出すつもりで走りだし突っ込む。突っ込む瞬間に人間に戻ればバレやしない。

クロノ達がゲートに入る際、目立つ千年祭のゲートを避けてガルディアの森から行くのは判っていた。ヤクラは森にて待ち伏せしていた。


🔷

最果で魔法を学んだクロノ達は気配を魔力の気配を感じる事ができた。
膨大な魔力量が漏れていたヤクラは木の影に隠れていても、存在なバレバレだった。
クロノ達はヤクラとは最初に出会った以来であり、その頃はヤクラの気配を感じる力はなかった。

クロノ達は目を凝らした。木の影に3m旧の巨大なゴキブリいるが、見えそうで見えない。見えそうで見えないのはヤクラ自身も同じだった。

クロノ達はそのヤバい気配から逃げる為にゲートを開けるが、ヤクラはゲートが開く合図と共にクロノ達の胸へとダイブしてくる。

クロノ達の絶叫が森に木霊した。


🔷

ヤクラが人間に化けている事は即効でバレた。なぜヤクラが仲間になろうとするのか。ヤクラはただただ、ゲートの中を冒険がしたいという。

過去の世界で悪さをするのではないかと疑り深くあった。しかし低姿勢でもあるし、力で勝てない件もある。ジャキも魔王である事をばらされたくないので、拒む事をしなかった。ジャキにとってはらいつでも殺せるという余裕もあったし、パシリの仕事を押し付けられるしで、居ても構わなかった。

~原始時代~




原始時代はほんのり焦げ臭い空気だった。東の空、2000km先はラヴォス衝突の影響で成層圏まで昇る原爆様のキノコ雲がある。厳密にはラヴォス衝突から一週間程経っているのでキノコの頭頂部は風にて拡散し、エリンギ雲だとえいる、。もっと正確にいうと雲というより灰状物質だろう。ラヴォスの衝突熱で地表が蒸発し、その灰の一部が風に乗り、イオカ村上空を覆っていて曇り空となってる。空の視界は開けておらず、クロノ達からは、成層圏まで伸びるキノコ雲は見えない。

ガルディアと魔王軍との戦争が起こらず、グランドリオンも不要であり、ドリストーンを探して原始時代に来ることもなく、エイラとの出会いは、このタイミングが初めてとなる。

エイラは誘拐されたキーノをティラン城から助けた後、プテラに乗ってラヴォスを回避した。

参考note
https://note.com/msyaan/n/n34f8485c54e0

回避したというのは正確ではない。ラヴォスが発する異常な磁場を察知したプテラ、その場にいる事を意味もなく恐怖したプテラは理矢理エイラ達を背中に乗せて飛んだ。回させられたのである。

全長1km、時速5万kmで飛来するラヴォスは目視してから地表に届くまで60秒もない。原作の様にアザーラと会話している時間的は余裕はない。

地面と衝突したラヴォスは100km四方を一瞬で衝滅させ、1000km以内の陸上生物を音速を超える高熱と衝撃波で即死させる。高度の低い所を飛ぶ鳥も助からず、助かったとしても遥か遠くに吹き飛ばされるだろう。核爆弾200万発に相当するエネルギーが一点目がけて落ちた様なもので、エイラが助かったのは奇跡の様なものだった。

ティラン城が高度1km以上の高い位置にあった事。その高さにいた事で、命を取られる程の衝撃波に巻きこまれなかった。逃げるタイミングが早すぎれば高度が下がって死に、逃げるタイミングが遅すぎれば、ラヴォスの直撃を受けるか、地面の蒸発に巻き込まれただろう。


イオカ村が衝撃波に巻き込まれずに無事だったのは山脈が壁になってくれたからだろうが、その山は風がぶつかると上昇気流がうまれ、しばしば雨雲ができやすい。イオカ村周辺は雨が振りやすくジャングルが潤っているが、今は風に乗って運ばれた灰と雨雲が混じり黒い雨が降っている。

クロノ達は原始時代の温暖な気候を知らない。灰まみれの曇り空下、黒い雨の中を歩きたくない。ゲートから出られないでいた。

『しまったなぁ。傘を持ってくれば良かったな…』
ロボの事が心配だったルッカ。ロボは水関連には問題なく設計されていたが、造られて300年以上経っていた為、水のリスクは高めだった。


ジャキはルッカのご機嫌とりのため、魔法でメンバー全員にバリアを張った。

『大人の男はやっぱり違うわ。クロノ!あんたも見習いなさい!』
さり気ない優しさに感動するルッカ。色白不気味なドラキュラ伯爵みたいに思っていたルッカだが反省した。

ジャキの顔が白いのは白塗りであり、顔を洗うと肌色が出てくる。なぜ白塗りなのかは、イケメンである事を隠す為だった。メス魔族が無意味に寄ってくる問題(特にマヨネーはウザかった。)で素顔を隠していいた。

不思議山のゲートは崖にもなっていた。このまま降りるのは普通の人間であるクロノ達には怖かった。

ルッカつぶらな瞳でバチクリしながら魔王を見つめた。クロノにも同じ事をやれと目配せをするルッカ。クロノも頑張ってお願いした。

ヤクラは魔王様の手を煩わせるクロノ達を放っては置けなかった。ヤクラ(ゴキブリ様)の姿になってクロノとルッカを咥えて降りようとした。

最果てにクロノ達の悲鳴が轟く。


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ロボはそのまま降り、クロノはヤクラに咥えられて降り、ルッカは魔王にお姫様抱っこされて下ろされた。


🔷

イオカ村では黒い雨を不吉なものとして解釈していて、皆、家の中に閉じこもっていた。
外でウロウロしているクロノ達は目立ち、
村人は警戒していた。

服装の問題もあった。アザーラの様な恐竜人は特徴的な服装をしていたので、クロノ達の恐竜人の仲間だと勘違いされる。石槍を持った人々にクロノ達は囲まれた。


警戒されているのは雰囲気で理解できる。しかし原始時代の言葉は通じない。ロボは24時間あればAIによるパターン学習にて翻訳できる様になる。魔王はテレパシーを使い、てっとり速く住民の感情を読み取った。

テレパシーで念を飛ばし、敵意がない事を伝えた。

テレパシーを受けっとった住人はその現象に驚きつつ、族長を呼びに向かった。しばらく槍を向けられているとエイラが駆けつけた。

エイラはバリアにて雨が当たらないクロノ達を不思議そうに眺めた。
クロノ達をあちこち触って匂いを嗅いで、チンコやオッパイの存在を確認すると、新たな部族を発見したことに喜んだ。

エイラは恐竜人との争いに負けない様に部族を増やそうとしている。クロノ達を家に歓迎した。

宴を開きたかったエイラだが、あいにく外は雨。止むまで家の中で乾杯しようという。キーノは飲みつぶれるエイラが心配で付き添っていた。キーノは新しい部族をなんでもかんでも歓迎しようとするエイラを心配していた。クロノ達はキーノに警戒されていた。


とはいえ魔王によるテレパシーもあってか、だんだんと打ち解けていく。
ラヴォスが飛来したという場所が気になったメンバーだが、それはイオカ村の住民も同じだった。1週間経って煙は半分以上拡散していてたが、焦げ臭くて視界が悪くて
見にいけないのだそう。

魔王は吹き飛ばし関連の魔法を使えば問題ないと思い、空を飛び様子を見に行った。ラヴォスの気配から大体の座標が分かった魔王。魔法陣やら魔法で能力をドーピングし、音速で飛んだ。

プテラだと3日かかる距離を2時間で終わらせるハイスペックさ。風魔法トルネドで煙をふっ飛ばした。

ラヴォス衝突ポイントは灼熱のマグマ溜まりになっていて、水蒸気や煙が酷い。ブリザガで冷却すると、水蒸気は固まり、煙も消え、視界がクリアになる。視界がクリアになる。

ゲートの種である空間の歪みはとてつもなく大きかった。
ゲートは時と共に小さくなる作用でもあるののかもしれない。

魔王は念波を飛ばしてルッカにゲートを発見した事を報告した。

🔷

魔王はクロノ達をこの場所に連れてくるのが面倒だったが頑張った。
足場にクロノたちが去ろうとするので、エイラもついて来ようとした。
ルッカは先祖にあたるかもしれないエイラを危険な事をさせられないとして、断る様に魔王に頼んだ。
しかしエイラは危険な事が大好きだった。酒の酔いも入っていたので、赤ん坊みたくわめいた。
キーノがなだめて、殴られて、なだめて、殴られて、ようやく、解放された。


古代のゲートを開けると、死の風が逆流してくる。古代の滅びが迫っていた。

魔王は空に浮かぶ都市を確認すると、クロノ達を置き去りにして飛んでいった。


🔷

魔王は王宮のバルコニーから入った。というより忍び込んだ。王宮のセキュリティはしっかりしている。魔王が難なく入れたのは王族としての魔力の気配がセキュリティシステムを識別してスルーするからだった。

王宮にはサラがいて、子供の頃のジャキがいて、まだラヴォスは目覚めていない。
王宮は賢者ボッシュが嘆きの山に幽閉された事が話題になっていた。魔神機を破壊する武器を作っていた事が問題だった。
魔神機の仕組みについて、当時のジャキは深くは理解していなかった。何故、魔神機を破壊してはいけないのか当時は疑問に思わなかったが、ボッシュの判断は間違っていなかった。

魔神機使用を辞める様提案すれば、ボッシュと同じように幽閉されかねない。
未来から来た事を証明すれば、止める事ができるかもしれないが、この世界を助けたとして、もう一人のジャキがいる。自分の居場所にはならない。
あるいはこの世界を助ければ今の自分は消えて無かった事になって、それはハッピーエンドかもしれない。

魔王は未来から来たと告げる為にジールの元へ向かった。
ジールの元にたどり着いた頃、魔王は存在が消えかけた。
透明人間になり、声も出なくなる。

歴史が変わる作用なのか、タイムトラベルの話を辞める決断をしたとき、元の姿に戻った。


ラヴォスを倒すしかない。もしくは魔神機を破壊できる武器を手に入れなければならない。それを作ろうとしていたのはボッシュであった。詳しい話を聞く為、嘆きの山にいるボッシュの元へ向かった。

嘆きの山のボッシュは氷漬けにされてる。氷を溶かさないといけないが、ただ熱で溶かしてしまうと細胞が壊れて死ぬ恐れがあった。

ボッシュの氷化現象は、セキュリティ生物であるギガガカイアのエネルギー供給で成り立っていた。ギガガカイアは嘆きの山を浮かせるエネルギー元でもあり、ギガガカイアを破壊してしまうと、嘆きの山そのものが落ちて、捕らえた囚人も見張りの魔族らも全員が死ぬ仕組みになっていた。

魔王は一人でギガガカイアに立ち向かうも破壊できる程の力は無かった。
王宮に戻り、他の方法を考えた。

魔王は中世にあったグランドリオンの存在を思い出していた。ラヴォスの気配がして思わず割ってしまったが、グランドリオンには魔の力を裁ち切る力があった。それを使えば魔神機が破壊できるのではないかと。
しかし、自分で折ってしまった。

魔王は状況をルッカに相談した。
ルッカは未来の世界でなら治す方法が分かるかもしれないとして、未来のデータベースを探した。グランドリオンはサイラスの墓と共て奉られていて、折れたグランドリオンの写真を見た。見覚えのあるロゴ文字。千年祭にて買った日本刀にも同じロゴが刻まれていた。関係あると思い、刀鍛冶を訪ねた。

刀鍛冶の正体はボッシュであり、ボッシュは嘆きの山で幽閉されていたが、サラによるジールへの説得にて救出された。万が一魔神機が暴走した場合、天空都市へのエネルギーが供給されなくなるとし、ボッシュを釈放させ、赤い剣を作らせた。


ボッシュは赤い剣があと何本かあれば魔神機械は破壊できたかもしれないというが、確実なやり方でもないという。
歴史を変えようとして存在が消失するのであれば、剣が何本用意していても無意味かもしれない。

赤い剣を量産している時間も無かった。

ボッシュは諦めていた。ジールが崩壊する未来を辿るのであれば、運命として受けるしかないと思っていた。

ルッカは諦めなかった。

『古代兵器とかはないの?』と言ってみた。
天空都市がどういう原理で動いているのか検討もつかなかったが、魔神機が破壊できなければラヴォスを破壊すればいいと思っていた。

ラヴォスを破壊するという事は古代人にとって神に戦いを挑む様なものであり、戦うという発想事態が無かった。

ルッカボッシュラヴォスよって破壊される未来の映像を見せた。沢山人が死ぬ世界を救えないのかと。古代の時点から救う事はできないのかと。

ルッカの訴えはボッシュに届き。

古代で使われた兵器を起動する事に

ボッシュと共に王宮に向かった。

兵器は長年使われず王宮の倉庫にしまわれていた。それをこっそり海底神殿に運び込む


魔導兵器はラヴォスを取り囲む様に置かれた。、ジールや職員に気付かれない様、透明化魔法の処理が施された


魔導兵器は三人連携技のミックスデルタの様な攻撃が出る仕組みになっていて、囲んだ外側には破壊の影響はない。起動するには機械のスイッチを起動する数だけ同時に押さなければいけない。


サラはラヴォスの頭に乗っていてラヴォスをコントロールしようと念を送り続けていた

が、ジャキが消えた事で動揺した。その隙にラヴォスは覚醒した。

魔導兵器を起動したいがクロノ達だが、ラヴォスの頭の上にいるサラが邪魔だった。魔王がサラを救助した。


ラヴォスの前にいたジールはボッシュが念力で離した。

ラヴォスは全長1km。外周2.8km。魔導兵器は外周に沿って凡そ500mの間隔で7つ配置されていた。

クロノ、マール、ルッカ、ロボ、魔王、ボッシュ、ヤクラ、7人。魔王が念波で合図すると一斉に魔導兵器を起動し、7角形構造の魔的エネルギーがラヴォスを破壊し始めた。


国が消滅する程のエネルギーをラヴォスにぶつけたつもりだったが、ラヴォスは磁場を歪ませ機械もろとも内側に巻き込み破壊した。

クロノ達もラヴォスの磁場に巻き込まれそうになる。

ラヴォスから距離をとったクロノ達。魔王とっさにラヴォスの目に突撃した。目が弱点であるのか、攻撃をする度、抵抗する様にビームが放たれる。ラヴォスは身体を動なして、向きを変える。巨体が方向転換するだけで地響き、クロノ達は立っていられず、ラヴォスの間から逃げられなかった。

海底神殿は、地殻深層のラヴォスを包み込む様に建設されていた。地面はあるももの、薄っぺらい。ラヴォスが動く度に土な舞い上がり、視界が遮られる。


魔王が倒せない事に嫌気がさしたラヴォス
エネルギーを溜め始めた。世界を破壊する光が上に向かっていく。


しかし、海底神殿には穴が開かない。
海底神殿はラヴォスのいるマントル層、39000kmに埋まっている。その距離を掘削するには途方もない硬度のドリルが必要であり、それと同じ硬度で海底神殿は造られていた。


ラヴォスの天井には穴は開かず、光が全て内側に跳ね返った。世界を滅ぼすエネルギーが全てクロノ達に当たる。

ラヴォス自身は世界を滅ぼす攻撃ではダメージは受けない。。隕石として時速5万kmで地面に衝突しても平気な生き物である。核兵器200万発打ち込んでも平気な体質をしている。クロノ達に核兵器200万発の様な雨が降り注いだ。


サラはペンダントの力を借りてバリアを張った。しかしペンダントの力でも皆を守りきれずに戦闘不能に。

ラヴォスは倒れた者を取り込み始めた。吸引される。


しかしジールだけは取り込まない。ジールの崇拝する感情をテレパシーで察知し、安全な存在と認識し、バリア魔法で守っていた。


サラはペンダントの力使いテレポートしなければならない。しかし身体が動かない。サラがラヴォスに触れて念を送った際、遺伝子を取り込まれていた。サラは生物の感情制御コントロールする力を持っていた。その力をラヴォスに取られ、テレポートの魔法が使えなくされていた。

クロノはこの事情は知ってか知らずか、力を振り絞り、ラヴォス前に立った。
クロノの敵意を感知したラヴォスはクロノを消滅させるエネルギーを飛ばした。

その瞬間、ラヴォスによるサラへのコントロールが消えた。その隙にサラはその場にいる全員をテレポートさせ、上階へと逃げた。


ラヴォスが目覚めた事で魔神機は機能しなくなっていた。ラヴォスは魔神機から力を取り戻していて、魔神機から使えるエネルギーがなく、テレポートスポットが機能しなかった。


海底神殿は丈夫だったが、温度調節や空気等の生命維持の循環機能はラヴォスをエネルギーとしていた。マントル層にあった海底神殿の外側はバリアコーティングされていた。そのバリアも無くなり、地熱の影響を受けて、そのうち熔けてなくなる。

サラは責任を感じた。ラヴォスを取り残された職員達を助けたかった。

サラは皆に気を使わせまいとペンダントの力だと嘘ぶいて、皆を集め外にテレポートさせた。ペンダントの力はラヴォスの攻撃に耐えた事で殆ど残っていなかった。神殿内に取り越された人を助ければ、自分が戻る為のエネルギーは残されていなかった。
サラはジールを助けて自分も後から来ると言い残した。


テレパシーはサラの心の内を読み解けるものの、読み解けない様に防御することもできた。サラのテレパシーに騙され、また魔王はサラに黒の風が漂っていないかったの安心して見送ってしまった。


ラヴォスジールに力を借して永遠の命を与えた。

ラヴォスを守ろうとするジールに対して力を貸した。ジールはラヴォスから得た膨大な魔力を使い神殿をラヴォスを守る要塞に変化させた。神殿の底に穴があき、ラヴォスは地殻に置くと穴を塞ぎ、海面を浮上し始めた。要塞が空に昇る前にラヴォスは眠りを妨げる地上の生物を排除することに決めた。

参考note ラヴォスの影響
https://note.com/msyaan/n/n4c295d2905cb

世界を破壊する光のエネルギーは膨大で、氷河が溶けていく。
地上に避難していた魔法使いらはバリアを張って凌いでいたが、防ぎきれずに次々と倒れた。
ダルトンはバリア性能の高い飛行機にて安全に逃げていた。
高性能のバリア魔具を持っていない者は死んでいく。
地上の民は、ボランティア団体の援助により、なんとか助かる。

ジールの民2000万人の内、生き残ったのはたった5000人
地上の民は元々5万人程いたが、生き残ったのは僅か1000だった。

ルッカ達ははラヴォスの倒す方法について検討もつかなかった。しかしラヴォスの目が弱点であることには気付いた。魔王は確かに手応えを感じていた。

サラは黒の夢内部にいると思っていた。魔王は空を飛んだ。

神殿内部には逃げ遅れた職員らやセキュリティ魔族がジールとラヴォスを守る為の強力なモンスターに変えられていた。

気配を消しながら奥に進んでいると、ジールが出迎えた。
ジールは『あと1万年ラヴォスが眠れば新た進化が始まる』という

関連note 進化に関して
https://note.com/msyaan/n/n7e7ec617ac22

ジールの民がどうなったのか聞いても理解していない。

ジールは当初はラヴォスに操られている訳では無かったが、途中からサラの能力を得たラヴォスによって操られていた。自我はなく、ただただラヴォスを崇拝する様に心を書き換えられた。

サラの居場所を聞いても心ここに有らず。魔王は黒の夢の中を探し回る見つからず、負傷して戻ってくる。

ルッカクロノトリガーを手に入れ死の山で使った。クロノが消滅する瞬間のタイムフリーズされたラヴォスの間に。
人形とクロノをすり替れば歴史の辻褄が合うので成立する。人形とすり替えなくとも歴史が分岐するだけであり、別に良いかなかなとも思ったりもした。この後でクロノを助けに向かうルッカ達はすり替えられた人形を助ける羽目になるから、少し手前の時間になる様にクロノトリガーを使い、人形にすり替えられる前にクロノの人形をすり替えるのか?

ややこしいけど、人形をすり替えるのがクロノトリガーのルールなら仕方がない。

クロノを助ける前にサラを助けて魔王に恩を売っておく方が良い気がする。

タイムフリーズした時間の中でラヴォスを攻撃すれば良い気がする。ハッシュさん、どうなんですか?


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ラヴォスを倒す方法は氷河期の原始時代にる最初に生まれてくる魔法使いを使うというアイデア

参考note
https://note.com/msyaan/n/n2a64f2a3fbc7#PlotV