クロノファン2022

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DC2300を再度アレンジ

https://note.com/msyaan/n/n31cad9d5743a

 


ゲートに漂う二人。マールの同行を最後まで拒んでいたクロノにとって、もはや後戻りできない状況である。ゲート先にどんな危険があるのか予め説明する余裕がなかったクロノ。だからこそ自分が覚悟するしかなかった。

ゲートを抜けると2人の身体は宙に浮き、姿勢が崩れた。
ゲートから出た瞬間から一気に落ちていく。
それは高さにして約9m。着地の仕方によっては無事では済まされない。

 

マールはその高さに悲鳴していた。クロノも反射的に声が出そうだったが集中した。着地の瞬間は一瞬かつ一度しかなく、足元から目を離せない。しかしマールに抱き締められた状態での着地はバランスを崩してしまい怪我のリスクが高まってしまう。

 

だがどうにもならない。落ちる恐怖からマールの締め付けは強くなり、着地の体勢ができない。頑張っても、せいぜい自分の頭から地面に激突するだけだった。

◆泥だらけになる二人。
二人が助かったのはそこが偶然沼地だったからだが、その原因を作ったのはラヴォスだった。二人はまだ知らないがラヴォスによる世界を破壊する熱攻撃にて海面が大量に蒸発した。それによる大雨と洪水にて大陸には川と湖が幾つも作られていて、その上に落ちた事で二人は助かったといえる。とはいえラヴォスの攻撃は陸地の表面を平均9メートルのレベルでも蒸発もさせた。陸地全体が低下した事でゲートの場所が9m上空になってしまったのだ。この高さからだと現代には帰れない。しかも沼地に落ちたせいでゲートホルダーも壊れてしまった。


『ぜいぜいはあはあ』
息がきれる二人、沼から出ると2人の体力が限界を越えている。

薄暗い世界。空は蒸発した地面が煙のように大気を覆い光の大半が地表へ届かない。埃っぽく不快な空気であり、二人は咳き込む。長い間外にいると健康を害する。建物内に避難しないといけない。
二人は小高い山に登って見渡すものの建物らしきものは見えなかった。

世界を数キロ歩いたところで、なびいているものを見つける。
変色してしまっているが、旗らしきものが地面から生えている。

地面をよく見ると、細かい瓦礫も点在していて、そこは広い地下施設があった場所である。頑丈な造りをしていて、地下に繋がるハッチを幾つも見けた。