クロノファン2022

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ルッカ、逮捕されたクロノをシンプルに脱獄(マール記憶喪失設定)

ワゴン車の中、ノートパソコンの電源が入っている。傍らの機材は特種な電波を発信させていた。警察所内のシステムをハッキングをしていたルッカ。クロノを助ける為には止む終えない行動だった。

失敗しても成功しても家族の命が危険にさられるだろう。監視カメラ社会であり、身元は隠しきれるものでもない。友人と家族を人質にされないように予めジナとタバン、ララを千年祭のゲートから中世に避難させておく。

警察署一階のロビーには軽犯罪で捕まった者やその親族、免許の更新やらで人が様々いる。それらは無視して、3階奥のクロノが留置されている入り口まで行いかなければいけない。

 関係者以外立ち入り禁止の看板を抜けて階段を登る。多様な犯罪容疑者が集められるフロアに続く鋼鉄の扉がある。扉の外と内で必ず一人以上の警官が見張りに立ってる。扉は内側からのパスコード入力による電子ロック解除でしか開けられず、このセキュリティを特殊な電波を飛ばして解除する。

扉のロックが解除された際、巨大なブザー音が発せられる。容疑者の出入りを署内に大きく知らせる仕組みであり、扉が開く都度必ずブザー音が鳴る。警察官は毎度この音を聞くたび、容疑者の脱獄や暴動に備えて警戒態勢になる。

フロアにいる警察官はルッカ特性の電気ビリビリ弾を受けて倒れた。しかし気絶する程のダメージは与えられず、無線で助けを呼ばれ、次から次へと警察官が駆けつける。もたもたしている暇はない。

ルッカはクロノのいる檻を探した。クロノは人目につかない場所。一般の容疑者とは離れた場所にて隔離されていた。旧式の設備で檻の錆が酷く、使われなくなって何十年も経っている留置部屋にクロノは閉じ込められていた。

クロノは既に容姿をコピーされていた。檻の中にはクロノが二人いて、どちらが本物か判らない。。声まで同じにコピーされていた。

ルッカとクロノしか知り得ない質問をしようとしたとき、偽物は本当の姿(魔族)を表した。


魔族は自分も仲間にしてくれという。ヤクラに従っているのは家族が人質にされているからで、時を越えて逃げられるのであれば、一緒に逃がして欲しいという。

ヤクラは既に手をまわしていた。
警察署の様子は監視カメラで見られていて、千年祭ゲートは封鎖する命令がされていた。魔族のスマホが鳴り「家族がどうなっても良いのか」との脅し。

家族を守るべくやむなく戦う魔族。ルッカは背負っていた日本刀をクロノに渡した。

戦っている間に警察官が駆けつけクロノ達は包囲された。魔族は警察官の姿に変身し、包囲する警察官の一人に紛れた。

「抵抗する場合は射殺する!」との命令。しかし、ルッカは偉大な発明家でもある。一般の警察官は威嚇射撃をするだけで、ルッカに向けて撃つ勇気はなかった。

ルッカは脱出の道を確保しつつ、クロノと共にワゴン車に乗り込み。ハンドルを千年祭へと向けた。

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サイレン音が街に響き渡る。
クロノ達は千年祭会場からは、まだ遠くにいた。

警察は交通を規制し、包囲網を張っていた。検問であり、交通の流れが止まり渋滞になる。

車から降りてバイクを盗んで逃げるべきか迷っているとプロペラ機の音。ヘリが上空を旋回していた
拡声器から聞こえる警告。

程なくして渋滞をかき分ける様にパトカーがやってきた。
前後からサイレン音がゆっくり近づいてくる。
1分後、警察車両に挟まれ、2人の車は止まった。


「こちらは発砲許可を得ている。速やかに降りなければ強行制圧する!」


大臣配下の警察官は発砲の躊躇はしない。民間人を殺せば世論は騒がしいが、足や腕を狙い動けなくさせて、逃亡を阻止する程度なら問題はないと判断されていた。

しかし降りたらそこでおしまいである。。ゲートホルダーも大臣が操る警察官に押収され、悪用されかねない。
クロノ達は大臣が関与している確証は無かったが、警察に捕まる事は魔族に捕まる事と同じとして、警戒していた。

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マールが大臣から聞かされていたのは、クロノ逮捕は王家の防犯上やむ終えない措置であり、警察署での事情聴取が終われば直ぐに釈放されるという話だった。クロノ身元が公的に証明されれば、再びクロノと再会できるという話をマールは信じていた。

しかし、ルッカからのメールに貼付されていた動画は、大臣の言い分とは異なる内容を示していた。

中世時代に修道院にあった魔方陣。カエルの証言から人に成りすます術を開発する為のものと推測された。それと同じものが警察署にあった。警察署内をハッキングしたルッカは縛られたクロノが魔方陣の上に寝かされた光景を目撃した。クロノが魔族にコピーされ、すり替えられるとすれば、クロノの身が危ないかもしれない。

王族マールディアとして、クロノを助けて欲しいという内容のメール。そのメールを父親に見せ、過去の世界についての話をしても何もしてくれない。警察署に向かおうと邸宅から出ようとするも、門のセキュリティレベルは上がり、いつの間にかスマホの通信もできなくされていた。嫌な予感がしたマール。その予感は的中し、魔族が現れた。その魔族はマールの記憶から魔族に関する記憶と、クロノに関する記憶、ルッカに関する記憶を消した。

マールはクロノを助けたかったが、できなかった。


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ハンドルを横にきるルッカ

凸凹な地面にワゴン車が浮かびあがる。

沢山のおいしげる木々、車のサイドミラーが幹に擦られながら、どんどん奥に進む

森の奥、車で行けるところまで行った。

ルッカの計画では夜まで待って闇に紛れて千年祭ゲートに向かう事だった。

しかし警察犬が追ってきた。もう逃げきれないと思って諦めかけた頃、空間の揺らを発見。ゲートホルダーを使い逃げ込んだ。