クロノファン2022

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アザーラ最後の13日B

この話は『現代風味クロノトリガー』(アレンジシナリオ)をベースにしたもの

1日目
この日アザーラは2カ月後の氷河期にて、ついに恐竜人全てが絶滅しきる未来を見た。各地の縦穴に恐竜人を避難させたのも全てが無駄な努力だったのだと、ついに悟った。変温動物の宿命か、気温の変化に鈍感で、恐竜人は対応できなかった。人間の様に火を燃やして暖まれば良かったのだが、恐竜人はその意義が判らなかった。面倒くさがり、やろうとしなかった。

アザーラに民を見捨てた罪悪感は無かった。寒さに凍えて苦しむ人間と比較すれば変温動物である爬虫類系恐竜人の凍死は安楽死に近いものであり、見捨てる事に躊躇いはなかった


2日目
アザーラは残された時間をどうするかを考えた。2ヶ月前からラヴォスの飛来は見えていた。大地をえぐりとるラヴォスの強さに憧れがあったアザーラは間近でそれを見たかった。死ぬ未来になるとはいえ、一瞬の死であり、氷河期にて凍死するよりかは、はるかにマシに思えた。

下等な猿が大地で生き残って覇者になるのは許せなかったアザーラ。部族のリーダー的存在であるエイラを見せしめに殺そうかとも思ったが、それよりも恐竜人の強大な文明を見せつけ、後世に語り継がせる方が良いと思った。先祖の遺産ティラン城をどうやって見せつけようかと考えあぐねた。エイラの知り合いを誘拐し城に誘き寄せる計画を思い付いた。

3日目
アザーラはエイラのいるイオカ村に来ていた。テレパシーを使い村人の思考を遠距離から盗聴することで、村人に見つからない様に動いた。
この日、エイラはクロノ達を歓迎し、宴を開いていた。変わった人間(クロノ達)が気になったアザーラは思考を盗聴した。


ゲートホルダーで時代を越えられるのだと知ったアザーラ。
アザーラにとって時を越える行為は大した事ではなかった。。ティラン城にも同じような道具はあった。今は故障して動かなくなってはいるが、故障する前はクロノ達と同じようにゲートから時の旅をしていた。中世は戦争時代、現代は猿ばかりのつかの間の平和世界。、未来は破壊された世界。結局猿ばかりの世界で面白くなかった。時の最果てなんぞに住み着く老猿については興味深かったが、スペッキオはつまらなかった。神だと名乗ったくせに魔法を覚える才能がないと言って自身の魔法を見せびらかしやがった。

ラヴォスが飛来する前に平和な時代に移住する選択肢もあったが、ゲートホルダーでいける人数にも限があり、多くを連れていけばゲートホルダー自体が壊れる未来が見えた。猿ばかりが蔓延る未来に行って猿の文明に染まるのも癪にさわった。そもそも猿の技術に頼りたくなかった。

ゲートホルダーを盗んで困らせてやろうと思ったが、キーノが盗む未来が見えた。キーノから奪って自身も不思議山ゲートから各時代に行こうかとも思ったが、行った先の未来が見え、行く必要がなかった。

アザーラは近隣の恐竜人の棲み家を視察した。足跡をたどり、エイラもそこにやってくるだろう。そこで恐竜とエイラを戦わせてみようと思った。エイラが勝つ未来が見えたが、その後キーノがエイラを心配して愛の告白をし、親密な関係になる未来が見えた。そのキーノを後日誘拐して、ティラン城にエイラを誘きだそうと計画した。

ティラン城へはイオカ村から2000km離れていた。エイラ達がプテラに乗って城に到着するまで、3日はかかる。
ラヴォス到着の3日前にはキーノを誘拐すればいい。


アザーラは巣穴にやってきたエイラを見て、恐竜の首輪をサイコキネシスで触れずに外し、退散した。
ゲートホルダーは置いてきぼりにした。そうすることで、エイラはクロノ達を連れて予定通りの時間にティラン城にやってくる。


4日目
アザーラは別の巣穴で時が来るのを待った。やり残したことは特に無かった。


9日目
アザーラはイオカ村の部族にキーノを誘拐したことを告げた。キーノの誘拐はサイコキネシスを使いつつ、キーノに触れつつティラン城に瞬間移動した。


10日目
待っている間は退屈だった。世界を見納める為に瞬間移動で各地を見回った。

13日目
エイラが城にやってきた。人間には到底作れない建造物。こんなに標高の高いところでどうやって建築したのか不思議に思ってほしい。エレベーターは一体どうやって動いているのか。未来にある技術のほぼ全てがこんな昔から存在していたなんて、恐竜人の先祖はすごいだろう。

エイラがさして驚きもしないのは、判っていた。だからこそクロノ達が来るのを待っていた。不死身のルストティラノを見せつけて驚かせる。これでクロノ達は後世に恐竜人の存在を語り継がす。



あとがき
アザーラつんでれ。素直にティラン城に招待すればいいのに。





※クロノ達がラヴォスを倒して平和になったDC2300年を未来視しても尚、アザーラは生きようとしなかったのではあれば、2300年の世界はアザーラにとって大した世界でもなかったということになる。原作でアザーラは死に際に『未来を…』というセリフを残したが、続く言葉は

『未来を…救って一体何になるんだ…』という展開もありえる。

実際問題、リアル世界の2300年なんて環境破壊で終わってそうな気がする。アザーラは人間を下等な猿扱いするけど別に間違ってないのかも

※不死身のルストティラノというのは、アザーラと共に戦ったルストティラノは死んだのではない設定。ルストティラノは渡り廊から下に落ちだたけで、ラヴォスの衝突をに巻き込まれるも、虹色の貝を守る為に6500万年生き延びていていたアンドロイド的な存在